こんにちはネカフェ難民のシンイチです。今回も、何個か前の記事の続きで、散っていった少年漫画誌について見ていきたいと思います。それでは早速まいります。
・少年ジェッツ
集英社から少女漫画部門として独立した白泉社が、初の男性向け漫画雑誌として創刊したのが「少年ジェッツ」です。独立したとかなんとかいって、集英社も少女漫画出しているし、同社も少年漫画出しているので大変紛らわしいことになっていますが、まぁそういうことです。
池沢さとし先生の「レーシング小僧」を筆頭に、どおくまん、吉沢やすみ、荘司としおなど、「週刊少年ジャンプ」に作品を掲載されたいた懐かしの先生方が中心です。
スポーツや、熱血ものを掲げ、正統派少年漫画誌を目指すも、83年に休刊。掲載作品の一部は、青年向けマニア?誌「コミコミ」に引き継がれてゆくこととなりました。
・週刊少年宝島
雑誌「宝島」は、70年代カルト的サブカルチャー雑誌として名乗りをあげ、80年代パンク・ニューウェーブの流れを汲んで、音楽に強い雑誌に。「マンガ宝島」なども好調でした。そんな宝島社が86年に出したのが、「週刊少年宝島」です。
永井豪先生の「ランボー先生」を筆頭に、江口ひさし先生などを迎えた同誌。「週刊少年キング」が「少年KING」として、82年隔週刊誌となった中で、新たなBIG5を狙い「週刊」という勝負に出た同雑誌は、13号で終わりとなってしまいました。
同誌での失敗が響いたためかどうかわかりませんが、母体となった「宝島」は、90年代、エロ本、初の(アートではない)ヘアヌード雑誌に転生し、出版業界を生き残っていくこととなります。
・月刊少年キャプテン
上記の雑誌群とは、一風変わった雑誌が、85年徳間書店から出た「月刊少年キャプテン」です。同社の「リュウ」「プチアップルパイ」などの流れにありアニメ系、ロリコン系、エロ系の作家の作品を中心に掲載。
メンバーは、安彦良和、田沼雄一郎、陽気婢、がぁさん、大暮維人などの先生方。
また、基本マニアや高年齢向けの本誌は、少年漫画のエッセンスを加えるべく、安永航一郎、島本和彦などの「週刊少年サンデー」の先生方を招集。守備範囲が広く濃密な雑誌です。
90年代からは、島本先生の担当編集としてお馴染み?のササキバラゴウ氏が、編集長に就任。この頃からメディアミックス路線も意識され、石川賢の「ゲッターロボ號」や、田丸浩史の「超兄貴」なども掲載。
しかし同雑誌は97年、突如休刊。「銀英伝」「トライガン」「強殖装甲ガイバー」といったヒット作品の一部は、掲載誌を移すこととなりました。
・月刊 MANGA BOYS
同じく徳間書店が94年、伝説の週刊少年マガジンの編集長内田勝氏を加えて作った雑誌が「月刊 MANGA BOYS」です。しかも、テレビCMも出してたっぽくて、徳間は本気です。
破李拳竜先生が、ゴジラやガメラの漫画をかき、ハカイダーの漫画もあります。他にも、スーパードンキーコングやぷよぷよ、バーチャファイター、といったゲーム漫画や、懐かしのエイトマン、そして永井先生...
さらに、注目すべきは丸尾末広先生が、少年漫画?「風の魔転郎」を描いています。
色々つっこんですごいことになってる雑誌です。しかし、95年、わずか1年で廃刊となってしまいます。
・少年王
「月刊 MANGA BOYS」と同年、光文社から創刊されたのが「少年王」です。
メンバーは、永井豪、松本零士、萩原玲二、真鍋譲治といった先生方に加え、蜂文太先生による「ワールドヒーローズ」の漫画化作品などを掲載されています。
しかし、同雑誌もおよそ一年で休刊となってしまいました。
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